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闘魂 サバイバル生活者のブログ

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ブログの原点 その3

成果主義の欺瞞


成果主義は成果以外の要素を基準に評価する、という点で欺瞞である。「成果以外」というのは、具体的に言うと、ランクSが上位xx%という具合にパーセンテージで決定されてしまう、ということだ。

ランクが絶対評価なら話は違うが、相対評価なら、成果で評価するのではなく、成果以外の尺度でランクが決められており、欺瞞以外の何者でもない。

成果主義導入の動機が総人件費の削減だった歴史を見れば、体裁だけの問題だ。社員を使い捨てにして、株主に金を出すという思想がバックにある。成果主義の延長上に非正規雇用の惨状があるのは言うまでもない。

ロジックは正しくても、前提が間違っているのだ。前提にあるのはマーケットメカニズムに対する全幅の信頼である。それは宗教とさえいえる。株主ってそんなにエライのだろうか。株主を持ち上げるために総人件費を削減した。その理由付けが成果主義である。本来なら就業規則の不利益変更として、訴訟沙汰になってもおかしくない。

サラリーマンというのは従順で、おとなしいので、異議申し立てをしなかった。いま思えば、成果主義導入こそが、格差社会到来の序幕であった。それほどに日本の生産力は過剰になっていた。昔風にいえば、帝国主義時代の到来である。国家独占資本主義という言葉などとうに死語になってしまったが、こんないまだからこそ資本主義を研究すべきだ。

森嶋通夫が数式化したというマルクス主義経済学を乗り越えるべきときだ。ユダヤ陰謀論を否定するためにはやはり天才を待たねば。

ここでいうユダヤ陰謀論は単純化されたユダヤ陰謀論ではない。誰と誰がどこで会って何を決めたかという表に出ない経済史、中央銀行の来歴を含めた金融史、それが真正の陰謀論だ。

そうした陰謀論的な事実は宝の山だ。その宝の山から真実を拾い出し、歴史を編み直して、デジタル化してしまった資本主義を研究する。

やはり、国際金融資本からの戦費調達と戦争が如何に金になる、裾野の広い産業かというあたりから攻めるべきだろう。軍産複合体の問題は誠に根深い。格差社会の解消には徴兵制ですか。株主の力を削ぐためには、国民が命を張るしかない。不労所得を望むレントシーカーの根絶が大事なのだと思う。

一回の食事の量に個人差はありますか。なのにこと金に関してはその欲求はとどまるところを知らない。投機資金の移動は莫大なものだから、その取引に税金をかけるトービン税は必須だ。富裕層の息の根を止めて、投機などという生存の原点から外れた生き方をやめさせる。

目を覚ましてもらわねば。目を覚まして、世界の惨状を心に焼きとめてもらわねば。

そもそも富裕税で困るのはほんとうのパワーエリートではない。パワーエリートはケイマン諸島などタックスヘイブンを利用しているので、富裕税をかけても国を出て行くわけがない。レントシーカーは根本のところで売国奴=国際主義者(根無し草)なのだ。

成果主義の話がいつのまにか不労所得の話になってしまった。

結局、成果主義は共産主義みたいな理想主義だ。成果を測れる道具が開発されると、不労所得排除につながるのだが、現実には、官僚制がはびこって、格差のせいで、社会が不安定化する。

それもこれも、できもしない成果の測定という、夢みたいな前提から出発するからだ。挙句にお世辞と擦り寄りがはびこる現実がレントシーカーを許してしまう。この点、夢のエネルギーとして安全神話をはびこらせた原発推進派に似ている。既得権なのだ。

成果主義という建前は、しょせんコネや権力にはかないません。神話にすぎないということを肝に銘じておく。だから成果主義は欺瞞だ。

追記:

経団連が諸悪の根源なのではないか。

少なくとも政治献金を禁止して、彼らを政治から切り離すべきだ。原発にせよ、非正規雇用にせよ、もちろん理屈から言ってできるはずのない成果測定(成果主義)もそうだが、みんな彼らが絡んでいる。

しかも、彼らが頑張れば頑張るほど、たとえば円高になって自分の首をしめることになる袋小路。ここから脱するには、まずは経団連を解体しなくては。名ばかり管理職の問題を争点化してもいいだろう。

諸悪の根源というだけのことはあって、問題は他にもまだまだあって、数え上げたらきりがない。


2011年12月17日 根賀源三


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